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日経新聞の「私の履歴書」をいつもとは違う視点でみる
さて、皆さんは、日経新聞の「私の履歴書」を読んでいますか？
「私の履歴書」は、毎月1人を取り上げて1カ月間、自伝を紹介する名物コラムです。
経営者は年に3～4人程度で、政治家や文化人、俳優、学者、スポーツ選手などの有名人も登場します。
大物女優が登場し、過去の男遍歴を実名で告白し週刊誌を賑わせたこともあります。
経営者はこのコラムで取り上げられれば一流経営者の証とみなされることから、
自薦・他薦が後を絶ちません。
そんな伝統ある「私の履歴書」ですが、
今日は少し、普通とは違う視点で謎に迫ってみたいと思います。笑
その謎とは、、
「私の履歴書」が業績に悪影響するというものなのです、、。
岡三証券グローバル企業調査部クオンツ分析グループが作成したレポートによると、
「私の履歴書」で取り上げられた経営者の企業は業績が悪化するというのです。
このレポートが公表されると、たちまち株式専門の情報サイトで話題になっていました。
このレポートのタイトルは『その「履歴書」は曰く付き』（15年6月17日付）。
岡三証券シニア・クオンツ(※)アナリストの栗田昌孝氏がまとめた。
※ク オンツ・・過去の市場データや企業業績の推移など数値化できる情報を用いて分析する手法。
一見関係のないようなデータから企業業績や株価の相関性を探る
栗田氏はレポートの中で「『私の履歴書』に登場したら最後、
その後は呪われたように、決まってROEが低下するということが判明した」と結論づけているのです。
■東芝は登場後に不正会計発覚
2014年と15年に「私の履歴書」に登場した経営者は8人。
岡村正・東芝相談役、豊田章一郎・トヨタ自動車名誉会長、
福地茂雄・アサヒグループホールディングス相談役、
坂根正弘・コマツ相談役、重久吉弘・日揮グループ代表、
似鳥昭雄・ニトリホールディングス社長、川村隆・日立製作所相談役、
荒蒔康一郎・キリンビール元社長。いずれも錚々たる経営者ばかりです。
真っ先に呪いがかかったのが東芝です。不正会計発覚で赤字に転落しました。
最高益を更新したトヨタは中国・天津市の港湾地区で
危険化学物質倉庫が大爆発を起こし、完成車4700台が被害を受けました。
日立はインフラ部門重視の戦略に転換し、海外でM＆Aを加速させています。
キリンも同様で、東南アジアで最後のフロンティアと呼ばれる
ミャンマーの最大手ビール会社ミャンマーブルワリーを700億円で買収します。
これまでオーストラリアとブラジルに1兆円以上投資したが、
思うような成果を上げていないのです。。
優等生の模範解答のような「私の履歴書」が多いなかで、
「面白すぎる」と評判になったのが、皆さんご存知、
今年4月に連載されたニトリの似鳥社長の半生です。
落ちこぼれによる強烈なエピソードが綴られていましたよね。
学生時代には、極道を演じて借金の取り立て屋のアルバイトもやったことまで明かしています。
そのニトリは、経営危機に陥ったシャープの本社ビルを買収して店舗として使うのだそうです・・。
また、「私の履歴書」にはもう一つ大きな謎があります・・。
何度頼まれても絶対に出ない経営者がいることです。
超有名な経営者が何人もいるのです。
豊田章一郎氏も、何度も断ってきたそうですが、
豊田章男社長の評価が定まってきたことから、
ようやく重い腰を上げたと伝えらえています。
普段とは違う新たな切り口で物事を見てみると意外な事実が分かりますね！
ちょっとダークな「私の履歴書」が垣間見えて、新鮮で面白かったです(笑)
