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ちょっと暗いけど大事な話をします。

最近著名人の方のがんの発症をよく耳にします。
家にもがん検診の案内の書類が届いていたり、
がんに対する関心が高まる年齢になってきたと感じています。

日本人の2人に1人ががんにかかり、3人に1人ががんで死ぬと言われています。
実際、日本人の死因の1位は1981年から変わらずがんなのだそうです。

がんでの死亡率を減らすためにはがんの早期発見や早期治療、治療方法の開発、
治療技術の向上などが必要となりますが、
新しい治療法や技術は一朝一夕に生み出されるわけではありません。
つまり、早期発見・早期治療が何よりも重要と言えます。

しかし、だからと言ってむやみやたらに
がん検診を受ければいいという訳でもないようです・・。

検査で使われるレントゲン線が放射線の一種であるため、
放射線に被爆することになり、頻繁に受けている場合、発がんリスクを高めてしまうこともあるようです。
CTやMRIなどの検査機器は、年々精度が高まっています。
より細かく精密に画像が撮れるようになっているのですが、
これは放射線や電磁波を多く浴びているということなのだそうです。

各検査における被爆量の目安は下記になります。
※私達が普通に生活する中で自然界から受ける年間放射線量は2.4ミリシーベルト

【検査一回当たりの被爆量】
・胸部エックス線撮影…約0.1ミリシーベルト
・CT…約20ミリシーベルト
・胃のバリウム検査…約15ミリシーベルト
・大腸のバリウム検査(注腸)…約20ミリシーベルト
・マンモグラフィ…約0.1ミリシーベルト
・PET検査…約2.2ミリシーベルト

また、がんの早期発見・早期治療を否定する見解も根強く、
慶応義塾大学医学部の元講師で近藤誠がん研究所所長の近藤誠医師は、

「死に至るがんはほとんど転移がんだが、そもそも転移がんは早期発見しても治せない」

「転移しないがんは早期発見をしなくても、手術や放射線治療によって治療が可能」

として、早期発見するための検査そのものを否定しています。

しかし、早期発見によって生存率を高めることが出来る種類のがんがあることも事実です。

つまり、あらゆるがん検診が有効とは言えませんが、受けた方がいい検診もあるのです。
特に肺がんやすい臓がん、胆道がんなど、
治癒可能といわれているがんを早期発見するのは困難です。

運良く検診によって早期発見出来て完治している人も多数いますが、
確実に発見出来るわけではないので、定期的に検診を受けなければ意味がありません。

また、ほとんどのがんは、末期になるまで自覚症状がなく、自覚症状が出た時には手遅れになっている可能性が高いので、
体調に不安がなくても必要と思われる検診は受けるべきなのだそうです。

では、実際に受ける価値があるがん検診とは、どのようなものなのでしょうか?

●受けるべき検診の見分け方

・胃がん
バリウム間接撮影は効果があまりないといわれている。
むしろ被曝量が大きいため、悪影響を懸念する意見も多い。
一方、胃カメラによる検査は有効性が高い。
また、胃がんの原因といわれるピロリ菌の検査によって
胃がんリスクを知ることが出来る。
ピロリ菌感染が陽性と出た人は、年に1~2回検査するか、
ピロリ菌を駆除することをお勧めしたい。

・大腸がん
ある程度進行していても治療すれば完治する可能性が高く、
検診を受ける価値は高い。
便潜血検査や注腸(バリウム)検査、大腸カメラ検査などがある。

・ 乳がん
自分で見つけられる可能性のある唯一のがんといえる。
胸を揉んでみて、しこりがあった場合は早目に外科で受診するといい。
乳がんの見つけ方はネッ ト上でも公開されているので、参考にされたい。
また、1年に1回程度マンモグラフィー検査を受けておくと早期発見しやすい。

・膀胱がん
尿検査によって調べられるので、比較的気軽に受診できる。

・肝臓がん
まず、B型またはC型肝炎ウイルスの有無を検査し、
持っている人は一年に一度か二度、超音波検査するといい。
ウイルスを持っていない人は、肝臓がんにかかる可能性が極めて低いと言われる。

すい臓がん、肺がん、胆道がんについては、早期発見できれば完治の可能性は高いですが、
発見は極めて困難であるため、一年に一度は検診すると良いそうです。

現在のところ、はっきりとした有効性が認められているがん検診は、
大腸がん、胃がん、乳がん、子宮頸がんだそうです。
特に大腸がんにおいては、最も有効と言われています。
ただ、肺がんについては、エックス線検診の有効性が海外では認められておらず、
国内でも疑問を呈する声が高まっているだそうです。

むやみやたらに受診するべきではないですが、自分がかかるリスクのあるがんを知り、
必要と思われる検査を慎重に受けることが大切なのです!

自分の健康や身体と向き合う時間をもっと作るようにしましょうね!働いても健康第一!

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