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福島市の水道水が見事、モンドセレクションで【金賞】を獲得
福島市の水道水が見事、風評被害を払拭し、モンドセレクションで【金賞】を獲得したエピソードをご紹介したいと思います。
福島市の水道水ペットボトル「ふくしまの水」が、国際的な食品品評会、モンドセレクションの「ビール、水、ソフトドリンク」部門で【金賞】を受賞しました。
水道水で金賞以上を受けたのは東北初で、全国でも7件目とのことです。
原発事故直後の2011年4月以降、放射性物質の検査では、他地域の水道水と同様に数値が低すぎて検出されない状態が続いていました。
しかし、第一原発の事故から4年経った現在もなお、県産食料品が風評被害に悩まされていました。
そこで福島県は、風評被害を減らすにはどうすれば良いか思考を凝らしました。
安全を証明するには、食料品の放射能を測定して安全性を確認することが有効なのですが、今の測定器では、食品の形によって正確な測定が難しいというのが現状でした。
そこで理化学研究所の研究チームが、食品を破壊せずそのまま測定出来る放射能測定器の開発に取り組みました。
新たな放射能検出器「LANFOS」を試作し、開発した算定手法を適用して放射能測定テストを行いました。
その結果、果物や野菜をそのまま測定出来、放射能が基準値を上回っているかどうかが簡単に確認出来るようになったのです!
その結果、県が平成26年度に実施した農林水産物の放射性セシウム検査で、福島産の野菜・果実の全てが食品衛生法の基準値(1kg当たり100ベクレル)以下となり、2年連続で県のセシウム吸収抑制対策などが奏功する形となりました。
そしてモンドセレクション【金賞】受賞に至ったのです!
この他にも福島県は、風評の払拭に向け、イベントを通じて安全性をPRしたり、集客力のある観光スポットで県産農産物の安全性や魅力を紹介するパンフレットなどを配布したりと、努力を積み重ねています。
私達も痛い程知っている通り、ネット社会の現代では風評被害は一瞬で拡散します。
しかしその一瞬で広まった風評を沈静化させるには、何ヶ月も何年も、果ては何十年も、長い時間がかかってしまいます。
しかしこの受賞によって、こうした地道な努力の積み重ねが風評が消える一歩に繋がることを、福島県から学ばされました。
500mlで1本100円の「ふくしまの水」は市役所の売店などで販売されているみたいなので、
福島に立ち寄った際は、是非飲んでみてはいかがでしょうか?