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今日は、みんな大好きお茶にまつわるエピソードをご紹介したいと思います!

今日ご紹介するのは、『わが社のお茶が1本30万円でも売れる理由』という本を出版した、お茶の開発・製造販売を行っている「ロイヤルブルーティージャパン株式会社」が成功した秘密についてです。
http://www.ksp.co.jp/service05/

同社では「手積み茶葉から水出ししたお茶をワインボトルに詰めて販売する」という、従来の常識では考えられない方法を採用しています。

そして同社が2014年2月に発売開始した「MASA Super premium」というお茶は、本体価格が30万円という信じられない価格のものでした。
(何と普通のお茶の2000倍のお値段!!)
しかし、このお茶が、天皇皇后両陛下ご臨席の植樹祭やAPEC横浜、アウン・サン・スー・チー氏来日時の晩餐会などの振る舞い茶に採用されたというのです。

創業10年にも満たず、社員が9人しかいない会社が、何故そのようなことを実現出来たのでしょうか?

■方法①お客はこちらが選ぶ
「一見さんお断り」のお店や、ドレスコードのあるレストランなど、一般の人が近寄りがたかったり、入店すら出来ないお店が世の中には数多くあります。
それらのお店に共通しているのは「顧客を選んでいる」という点です。
お店側は、「店のレベルに合った顧客にだけ利用してもらいたい」と考えているのです。
そして著者である吉本桂子社長は、これが大事なブランド戦略だと記しています。

とかく私達は、「幅広い客層に受け入れてもらう方がヒットにつながる」と考えてしまいがちですが、それは最も陥りやすい間違いとのこと。
顧客を広げるのではなく、絞り込む方がいいのだそうです。
具体的には、誰もが買える大衆ブランドか、富裕層が顧客の高級ブランドか、そのどちらかに大きく振った方が、ブランドとしての存在感をアピールできるということだそうです。
ファッションブランドで言うとUNIQLOかCHANELかという感じですかね。

例えば、実際に商品を使い、その素晴らしさに傾倒し、顧客達によってブランドが自然と確立されたApple製品のように、吉本社長も「ロイヤルブルーティーの信者を作りたい!」と思ったのだそうです。

■方法②特別感を出す
更にブランド戦略において大切なのは、「特別感をどう出すのか」という点だと言います。
とは言え、CHANELやVUITTONなどの高級ブランドや、京都の老舗料亭と違って、お茶で特別感を出すのはそう楽ではないはずです。
そこで吉本社長が考察したのが、水出しのお茶を用いたコース料理と一緒にお茶のコースを楽しむ新しいおもてなしのスタイル、『茶宴(ちゃえん)』というコンセプトです。

フランス料理や日本料理などのコース料理と一緒に、お茶のフルコース(食前茶、食中茶3つ、食後茶)をワイングラスで楽しんでもらうというアイディアだそうです。

そして、その際にはコース料理とお茶とを体験してもらう為、時間は2時間以上もかかるのだそうです。
しかも、一度に呼べるのはわずか5、6社程度…
決して効率の良い営業方法とは言えなさそうです…。
にも関わらず、参加者の半分程が、すぐに自社での導入を決めるのだそうです!

つまり非効率的に見えて、実はとても効率的な営業方法になっているのです。

■方法③「最高品質」が全ての基本!
神奈川県にあるロイヤルブルーティーの工場の理念は「凡事徹底」。
上下の白衣を着て帽子を被り、マスクをして靴も履き替え、入り口ではエアシャワーでホコリを飛ばし、手を入念に洗い、アルコールで消毒。
爪は爪ブラシで入念に洗い、トイレに行くときは白衣を必ず脱ぐなど、衛生標準作業手順に乗っ取って、当たり前のことを徹底しているのだそうです。

また、ワインボトルに詰める作業も、1本1本「手詰め」で行っているとのこと。
そしてもちろん、使っているのは手摘みの茶葉のみ。
効率性よりも質を重視することが、ブランド企業のあるべき姿だと考えているのだそうです。

このように、単にインパクトを狙ったわけではなく、非常識を極めた、緻密なブランド戦略が背景にあったからこそ、1本30万円のお茶がビジネスで成功したのだと思いました。

私達も、②と③は自分達の仕事に当てはめて考えられるのではないかと思います。
シエンプレでしか出来ないこと(特別感)を追求し、他社との差別化を図る。
常に最高品質のサービスやレポートをお客様に提供する。

これらを極めることが出来れば、30万のお茶のように、
金額が高い商材でも関係なく受注出来るのではないでしょうか。

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